
さび病
コーヒーには、とっても怖いさび病という病気があります。
過去に2回の大流行があり、現在も中南米で被害が大きいです。
一回目の流行は、1860年代にケニアで発見されたさび病は、1968年にはスリランカにまで広がり、さらにインド、インドネシアにも流行していきました。そしてアジアのコーヒーに壊滅的な被害をもたらしました。
スリランカのコーヒーは全滅して、コーヒーの栽培をやめて紅茶に切り替え、インド、インドネシアは、さび病に耐病性はあるが品質のおとるロブスタ種(カネフォラ種)の栽培に切り替えました。
2回目の流行は、一回目の大流行から約100年後に、ブラジルで確認され、中南米に広がりました。
中南米にひろがるまでに100年という時間があったので、農薬の開発や耐病性品種の開発で、アジアの時のように壊滅的な被害は避けることができたそうです。
現在でも、中南米で流行しており、今までさび病の被害を受けなかった標高の高い地域にも、地球温暖化のためか、流行が広がっているそうです。
写真は2013年のニカラグアで同じ場所で撮影した物です。
上が在来種、下がハイブリッドです。(正確な品種は忘れてしまいました)
在来種は、さび病で葉が落ちてしまっていますが、ハイブリッドは青々としています。
最近では品種改良も進み、ハイブリッドでもクオリティの高い物も出てきているので、壊滅的な被害をうけるより、耐病性のある美味しい品種の開発も進めて行かなければならなくなっています。